2020-06-14 糸 地獄と極楽にはとてつもない距離があって、登ることに疲れてしまった。 ふと下を見ると私と同じ、何百、何千という罪人が行列になっている。 どんどん近づいて、離れない。 「この蜘蛛の糸は私だけのものだ、離れろ、離せ、いますぐ下りろ罪人ども」 大きな大きな叫び声が、一度響き渡って 突然糸がぷつりと切れた。 また、真っ逆さまに 落ちた。 罪は洗えない